9月鎌倉イベント

海水浴シーズンが終了し、夏の終わりを告げる鈴虫が鳴り始める9月の鎌倉。
記録的な猛暑の超え過ごしやすくなる9月には、各神社での祭事が多く開催されます。
普段では味わえない“特別な1日を過ごす”ため鎌倉の9月イベントをご紹介いたします。

【1】鶴岡八幡宮例大祭

神社にとって1年で最も大切な祭事 “例大祭”

画像提供:鶴岡八幡宮

鶴岡八幡宮では、毎年9月14日から16日までの3日間にわたって例大祭が開催されます。
例大祭とは、全国各地の神社にて1年に1回行われる祭りのことです。

例大祭の始まりは『吾妻鏡』によれば、1187年に放生会(ほうじょうえ)と流鏑馬(やぶさめ)を執り行うようになったと記されてります。
以来絶えることなく800年以上の歴史と伝統が現在に伝えられており、一年を通して最も大切な祭事です。

9月14日(土)宵宮祭
翌日に控えた例大祭の執行を大神様にご奉告します。

9月15日(日)例大祭
神社本庁より幣帛を奉る献幣使を迎え、宮司以下の神職や巫女、八乙女も奉仕し、使者が一列になって境内を練り歩く様子は圧巻の景色です。
神前には鈴虫も供えられ、静粛な空気の内にも秋らしい虫の音が響きます。

9月16日(月)流鏑馬神事
境内の流鏑馬馬場にて、鎌倉時代さながらの狩装束に身を包んだ射手が、馬で駆け抜けながら3つの的を射抜く勇壮な神事で、源頼朝公の時代より約800年の伝統を受け継いでいます。弓馬術礼法小笠原教場宗家以下一門のご奉仕により勇壮に行われます。

鈴虫放生会
例大祭で神前にお供えした鈴虫を神域の自然の中に放す神事です。舞殿にて雅楽の演奏と巫女による神楽舞を奉仕した後、境内にある柳原神池のほとりに鈴虫を放ちます。

鶴岡八幡宮例大祭

開催期間:2024年9月14日(土)〜9月16日(月)
会場:鶴岡八幡宮
鎌倉駅から:徒歩7分

【2】面掛行列:御霊神社

お面をかけて街を練り歩く鎌倉の奇祭

御霊神社では2代目鎌倉将軍源頼家に使えていた権五郎景政が祀られております。
その権五郎景政の命日である毎年9月18日に御霊神社の例大祭が行われます。
御霊神社の例大祭では、神奈川県の無形民俗文化財に指定されている奇祭『面掛行列(めんかけぎょうれつ)』”が行われ、鎌倉の秋の訪れを告げる風物詩になっています。

この面掛行列では、笛・太鼓のはやし連中の後に白い幟旗の竹をかつぐ白装束、わらぞうりばきの少年、天狗の面をかぶった猿田彦や獅子頭をかつぐ人に続き、10人の面掛衆が爺・鬼・異形・鼻長・烏天狗・翁・火吹男・福禄寿・おかめ・女の順で並び坂ノ下の街を練り歩きます。

面掛行列の起源は、かつて源頼朝が隠れ里の娘を懐妊させてしまいます。
そして、娘のもとにおしのびで通う頼朝をその隠れ里の人々が引き受けました。
そのような経緯から、口止めのために隠れ里の人々は頼朝に対して年に1度だけ無礼講が許されますが、身分が低い里の人々は大衆に顔を見せることができず面をつけたのだと伝われております。

そのため面掛行列の中心人物は、妊婦姿で華やかに着飾られた9番目の阿亀(おかめ)。
行列の中心である阿亀の大きなお腹は、豊年・豊漁の祈願を子を産む形に象徴させたものということです。
その阿亀のお腹をさすると『安産の御利益』があるとされております。

面掛行列

日時:9月18日(水)14:00 から
会場:御霊神社から坂ノ下
鎌倉楽庵から:徒歩1分

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